トップメッセージ

データで社会を幸せにするために~次世代の情報ビジネス創出に挑む~

齋藤 孝

株式会社ジー・サーチ

代表取締役社長

価値のある情報で社会に貢献する企業であり続ける

ジー・サーチは1991年の設立以来、一貫して情報サービスに取り組んできました。私たちの目標を一言で表せば「データで社会を幸せにすること」です。社員一人ひとりがお客様や社会にとって「価値のある情報とは何か」「どうしたら貢献できるのか」を考え続けることが、お客様のビジネスや社会の人々の生活の質を高めることに繋がります。それが社会を幸せにすることだと考えています。

まずは簡単にジー・サーチの事業についてお話しましょう。ジー・サーチの柱の一つは情報検索サービスです。設立当初は、パソコン通信の時代でしたが、新聞・雑誌記事、企業情報などを簡単に検索できる「G-Searchデータベースサービス」の提供を開始。2000年には世界最大級のデータベースである米国Dialogの国内独占販売権を取得し、2013年には科学技術振興協会(JST)が作成する科学技術文献情報提供サービス「JDreamⅢ」が加わりました。現在では、大学を含む1万を超える法人・機関にデータベースサービスを提供し、それに伴うシステム構築・運用をサポートしています。

「Webソリューション」はジー・サーチのもう一つの主軸です。技術力を世界に発信したい中小企業、より商品が売れるECサイトを作りたい企業、住民に最新情報を迅速かつ正確に伝えたい地方自治体などのWebサイトの構築、運用・保守、コンテンツ配信、マーケティングなどを支援。Webサイトを構築したいというお客様の企画からシステム運営までをワンストップで提供できる体制を実現しています。

情報の価値化で研究開発をサポート

現在では、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが進歩し、日常生活やビジネスで必要な情報はネットを介して手軽で、しかも多くは無料で手に入れることができます。こうしたなか、有料の検索サービスを提供する私たちが目指すのは「情報の価値化」です。

価値化とは、膨大なデータのなかから「知識」さらに「知恵」を見つけることです。情報工学の分野で広く知られているフレームワークに「DIKWモデル」があります。
これは情報を解釈するフレームワークで、「データ(Data)」、「情報(Information)」、「知識(Knowledge)」、「知恵(Wisdom)」の4つの階層でとらえる考え方です。「データ」の組み合わせで得られる「情報」の規則性や意味を理解できれば「知識」となり、さらに知識を判断に使えるようになったものが「知恵」です。

ただ、インターネットで得られる膨大なデータや情報の中から、科学研究の重要なヒントを見つけたり、製品開発に繋がるような「知恵」を探し出したりは、大変です。例えば、開発の初期段階で得たアイデアを事業化するとき、検索で関連する科学論文が重要性と無関係に300件も出力されたら、多くの研究者はへこたれてしまうでしょう。それをクリアしても既に手をつけている企業はいないか、出願中も含め特許情報を精査するのも一苦労です。

そうした作業をサポートし「情報の価値化」を実現するために、ジー・サーチに新たに加わったサービスの一つが「JDream Innovation Assist」です。

これはユーザーがキーワードを入力すると、キーワードに紐付けられた情報を、科学技術論文・特許・新聞記事から網羅的に検索し、結果を21の視点でグラフ化します。また、グラフにはどんなトレンドが含まれているかを、ユーザーが発見するためのアシスト機能により、迅速に事業戦略の立案などに役立つ情報を得ることができます。

目標はデシジョンインテリジェンスの実現

ジー・サーチは「情報の価値化」のトップランナーの一つだと自負しており、「JDream Innovation Assist」以外にも情報の価値化をサポートするサービスを提供していますが、最終的な目標はもっと遠くにあります。AI(人工知能)研究の世界では、目的の異なるAIの融合で判断や意思決定の高度化を実現することを「デシジョンインテリジェンス」と呼んでいます。

「JDream Innovation Assist」などの情報サービスも、現時点ではデシジョンインテリジェンスを実現するための第一歩にすぎません。私は企業や研究者が目的とする価値を得るのを横でサポートする「番頭さん」にはなれたかもしれないと自己評価しています。

しかし、グラフ化だけでは物足りないと思っています。一例を挙げれば、ユーザーの過去の検索から必要としている情報の方向性を分析して提供。「えっ、そんなことまで教えてくれるの」と思われるサービスを実現することもできるでしょう。より価値ある情報を提供するためにジー・サーチは全力で走り始めたところです。

あらゆる情報を取り込むエコシステムの推進

デシジョンインテリジェンスを実現するために重要なことの一つは情報サービスの「エコシステム化」です。ジー・サーチは、国内外の約1,000種類のオンラインデータサービスを提供していますが、その情報を全部合わせても「意思決定の高度化」を実現するには、まだまだ不十分だと思っています。

自分たちで足りないものは他機関と協業することで補完する。それが「エコシステム化」です。「JDream Innovation Assist」では、新たに特許情報や企業の技術情報を保有する新聞社とのネットワーク化によって実現できましたが、今後は従来のデータベースの枠にとらわれない情報を取り込んでいく必要があると思います。

最近、若い社員と話すのは「画像情報や動画情報も取り込めないか」「静止画像をAIで解析する企業と協業はできないか」「SNSで発信している情報のなかにも宝物があるかもしれないね」などということ。若い人のアイデアに触発されることも少なくありません。

若い人が、やりたいことを実現できる会社でありたい

ジー・サーチのこれからの姿は何かと問われたとき、私は5年後にエコシステムを完成、10年後には本当のデシジョンインテリジェンスを実現しているだろうと考えています。

これからは、その目標に向かって全力を尽くして、しかも楽しく仕事をしてくれる若い人たちと一緒に仕事をしたいと思っています。一般的なことを言えば、理系、文系にかかわらず、広い意味でデータサイエンティストとしての面白さに気づいてくれる人ならウェルカムです。最近では、文系でも情報科学を学ぶことも多く、「データに関わる仕事をしたい」という人は少なくありません。

もちろんシステム開発をしたいという人もいれば、お客様と直接話しができる仕事がしたいという人もいるでしょう。後者の場合、ジー・サーチでは「営業」といわず「ビジネスプロデューサー」と呼んでいます。ひと昔のような「御用聞き」ではなく、お客様のニーズを的確に捉え、社内のエンジニアと相談しながら解決策や改善策を提案するなど、担当者が最初から最後まで関わることできるのでやりがいがある仕事です。

パーパスドリブンな仕事人生を歩んで欲しい

ジー・サーチに向いている人として、さらに付け加えるならパーパスドリブンな人。上からの意見に従うだけではなく、自分の目標は何で、そのために何をしたいかを具体的に考えられる人が入社後伸びていくと思います。しかも常にチャレンジ精神を持てる人であって欲しい。

挑戦(Challenge)することで業務や自分自身を少しずつ変革(Change)。それを継続(Sustainable)することで成長(Growth)する。それを輪のように繰り返し続けることを私たちは「ジー・サーチの挑戦」と呼んでいます。

この輪は、企業活動の原動力でもあり社員個人の成長の姿を示すものでもあります。ぜひ、この輪に入って一緒に回転し成長し続けたいという人と一緒に仕事をしたいですね。

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