プロジェクトストーリー

JDreamⅢ移管プロジェクト

日本最大級の科学技術文献データベースサービス運用基盤をわずか一年で構築

プロジェクト概要

独立行政法人 科学技術振興機構(以下、JST)が提供していた科学技術文献情報提供サービス「JDreamⅡ」が、2010年、政府の事業仕分けにより、運営を民間に移行することが決まった。翌年、ジー・サーチが事業を引き継ぐことになり、サービス基盤を丸ごと移管する大規模プロジェクトが始動した。

プロジェクト中心メンバー

為貝(営業)
1998年入社

公募に際して、提案書や資料の作成を担当。また、関係機関との窓口として尽力。

宮崎(システムエンジニア)
2007年入社

プロジェクトの進捗管理、および設計からテストまで開発全般を担当。

鈴木(システムエンジニア)
2008年入社

富士通デザイン(株)に2年在籍した経験を活かし、主に画面設計などのユーザーインタフェースを担当。

官から民へ。10年に一度あるかないかの一大プロジェクト

科学技術文献情報提供サービス「JDreamⅡ」は、1976年に開発されたオンライン情報検索システム「JOIS」を前身とし、2006年にはエンドユーザ向けの「JDream」と統合された、国内外の科学技術や医学・薬学関係の文献情報 約6,000万件を提供する日本最大級のデータベースとして知られる。

2010年、サービスの運営母体であるJSTが事業仕分けの対象となり、「JDreamⅡ」を含む情報提供事業を民間に移管することが決まった。2011年、JSTは事業の委託先を公募し、ジー・サーチを含む複数の企業が手を挙げたが、2012年4月、ジー・サーチへの業務委託が正式に決まった。

なぜ、ジー・サーチへ移管できたのか

「ジー・サーチは、企業や人物、知財・特許関連にいたるまで、多彩なビジネス情報を横断的に提供するとともに、それらをより効率的に活用するためノウハウを蓄積しています。

ジー・サーチのサービス基盤に「JDreamⅡ」が加われば、研究開発者は自身の研究分野に関する情報だけでなく、研究を取り巻く幅広い情報にも同じプラットフォームからアクセス可能になるということをアピールしました。この点が高く評価された結果ではないでしょうか。」(為貝)

開発に与えられた期間はわずか1年

ジー・サーチでのサービス開始は、2013年4月1日と決まっていた。開発期間は1年しかないにもかかわらず、JSTから譲り受けた約6,000万件に上るデータを検索するシステム を一から作らねばならなかった。

お客様のスムーズな移行のため、基本的な仕様は踏襲することとした 。「JDreamⅡ」を使い慣れているユーザーが、違和感なく利用できることはもちろん、検索コマンドに対する出力結果が同一でなければ、混乱を招いてしまうし、システムの信頼にもかかわる。プロフェッショナル向けのサービスであるが故に、シビアな対応が要求された。

「学術論文は検索の対象となる項目が多いため、ジー・サーチが従来使っていた検索エンジンを大幅 にチューニングする必要がありました。一時期は、モジュールを搭載してはテストするといった地道な作業を何度も何度も繰り返す日々でした。

やるべきことはたくさんありましたが、ゴールは見えていたので、ひたすらそこに向かってSE、営業、協力会社のスタッフ皆が一致団結して協力してくれたことは、とてもありがたかったです。」(宮崎)

だれもが手軽に利用できるよう、ユーザーインタフェースを改善

「JDreamⅡ」の仕様を引き継ぐ一方で、使いやすさを向上させるため、検索方法や画面デザインの改善も進められた。

ユーザー層を広げるため、難解な検索式を使わなくても、キーワードを入力するだけで直感的に検索できる「クイックサーチ」機能の搭載は、大きな変更点だ。

また、ユーザーインタフェースについても、ジー・サーチが取り扱う様々な検索サービスのプロであるサポートスタッフの意見を採り入れながら、試行錯誤の末、新たな検索画面が完成する。

「より使いやすく、というのはもちろんですが、見た目にもクールなデザインをめざしていたので、できあがった画面を見たメンバーに『すごくかっこいい!』と誉められたときは、うれしかったですね。そして自分がデザインした画面を通じて、今、多くの人がサービスを利用していると思うと、苦労した甲斐があったなと喜びもひとしおです。」(鈴木)

力を結集し、予定どおりにリリース

新たに生まれ変わった「JDreamⅢ」は、2013年3月1日のトライアルサービスを経て、4月1日、無事に本サービスが開始された。

「移管元のJSTからは、予定どおり1日も遅れることなく、しかもスムーズにサービス提供が開始できたことを高く評価していただきました。当たり前のことのようですが、これほど大規模なシステムを大きなトラブルもなく移管できたことこそ、ジー・サーチの底力だと思います。」(為貝)

システムの運用面だけでなく、サポートセンターなどサービス全体の運営体制も含め、これまでジー・サーチがデータベース事業で培ってきた豊富な経験があってこそ、実現できたプロジェクトといえるだろう。

ジー・サーチの命運を懸けたといっても過言ではない「JDreamⅢ」。これから、どのような新しいサービスを創出していけるか、プロジェクトは現在も継続中だ。